ゆづの投資ブログ

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企業分析と小型グロース株投資について

【企業分析】ストライク(6196)

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事業の概要・M&A増加の背景

公認会計士のメンバーが主体となって設立した、M&Aの仲介を行っている会社です。M&Aにおいて、公認会計士の役割は大きく、その数が多いことは企業の信用にも繋がります。用語のおさらいをしておくと、M&A(Mergers and Acquisitions)は「企業の合併・買収」を意味します。M&Aの目的を大きく2つに分類すると「成長」と「存続」があり、株式市場では前者の「成長」のために行っているM&Aが多いです。例えば、事業領域の拡大や海外進出、成長スピードを加速させる目的で行っているものが挙げられます。一方で「存続」のために行う、守りのM&A。これは上場しているような大企業より、未上場の中小企業に多いです。

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日本のM&A数は増加傾向にあります。オーナー企業(家族・親族だけで経営する企業)において、経営者の高齢化していることが理由の1つです。帝国データバンクの情報によると、日本企業の約8割はオーナー企業であり、そのうち「約7割は後継者が決定していない状態」です。オーナー企業では、息子や親族に事業継承することが一般的でした。しかし、近年では本人の意思や資質の問題から、事業継承を行えないケースが増加しています。これらの後継者不足となっている中小企業の増加を背景に、M&A仲介事業の拡大を行っています。

特色と事業環境

M&Aポータルサイト

上場しているM&A仲介会社はストライク含めて3社ありますが、規模やマーケティング手法に差はあれど、決定的な違いは無いと考えています。その中で、ストライクの特徴として挙げられるのは「M&Aポータルサイト」です。月間ページビューは急激に伸び、毎月100万PVを安定して得るようになっています。

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M&Aポータルサイトのページビューを利用した収益化を考えているようで、今後の決算でどのような発表があるか気になるところです。また、M&AマッチングサービスのSMARTもストライクの強みとして紹介されることが多いですが、当サービスを利用した案件の割合は横ばいであり、目先で大きな変化は無いと考えています。

 

M&Aニーズの増加

米国と比較し、日本のM&A数は依然として少ない状態にありますが、日本の中小企業に、M&Aが根付いていないことが原因と考えられます。中小企業が、仲介会社なしでM&Aすることは非常に敷居が高いことです。しかし、M&A仲介会社(上場3社)が出来たのは2000年前後と、創立してからまだ日が浅いです。そのため、中小企業やスタートアップ企業にとって、exitの手段としてM&Aを考える機会がそもそも無かったのではないでしょうか。

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 IPOM&Aそれぞれにメリットデメリットがあると思いますが、仲介会社の規模を拡大し、M&Aの機会を創出していくことで、その数が増加していく可能性は高いです。

購入した理由

コンサルタント数の増加

ストライクのビジネスモデルは、コンサルタントが間に入ってM&A仲介を行うものですから、成長するためにはマンパワーが必要な企業です。以下グラフの通り、第2四半期の時点で、当初の計画を達成する勢いで採用が進んでいます。つまり、当初の計画以上に、下半期の売上が拡大する余地があります。

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受託案件数は増加傾向にあり、コンサルタントが増えるほど売上の上昇が見込める状態となっています。また、第3四半期で入社予定のコンサルタントが10名以上いることから、成長の加速も期待されます。

 

・下半期の業績挽回

第2四半期で計画未達となっていますが、決算説明資料の「第3四半期以降の見通し」で、通期計画を超える業績達成を目指すとしています。このような自信に満ち溢れた文言を書ける根拠を考えました。ストライクでは、1つの案件を受託してから成約するまでの期間は平均7か月です。つまり、第上半期の案件着手状況から、下半期に成約する案件をある程度の確度で推測できるのでしょう。その推測の結果、順調にいけば通期計画を超える予想を立てているのではないか…と考えます。

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ストックオプションの行使条件

今期もしくは来期において、営業利益20億を超えることをストックオプションの行使条件に設定しています。これは決して保守的な条件ではないようですが、前回の行使条件を見事達成していること、コンサルタント数・案件数の増加から、今期に達成してしまう可能性も…場合によってはあるかもしれません。

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一番下の括弧内に、「案件状況次第で前倒し達成も視野」とあります。進捗率が計画未達の状態で、この文言があるわけです。下半期決算を期待せずにはいられません。